なつのせい
シロタはあおむけのまま、天井の一点をみつめる。
なつのせいで外にでなかった。あついんだもの。
とはいえ、はるは花粉でハナがむずがゆいし、あきはどこかけだるくて、ふゆはさむい。どのみち外にでないんだから、なにをリユウにしたってむなしいだけだ。
きづいたらジカンがたっていた、というようにじぶんのジカンかんかくをかいてんさせる。
はやく、はやく。
イシキすればするほど時計の針のうごきはおそくなる、ように感じる。
ぱさり、とかわいたオトをたてて、カミの束がつくえからおちる。せんぷうきの風にジリジリとふかれつづけたカミの束がたえかねたようにおちたのだ。
どうしてそんなジカンのむだづかいをしてるのか。シロタはてんねんパーマのカミをいじくりながらかんがえる。
わかっている。わかっていることもわかっている。でも、わかっていることがわかっているのにわからないふりをしてジカンのむだづかいをするじぶんのコウドウはわからなかった。
汗のつぶがこめかみをながれておちていく。
自分自身もどこかにながれておちていく、ちいさな星になって、どこかのだれかの願いをむせきにんに受けとって、きえてしまえばいいのにと、ねがう。
やることは山積みだった。やれるジカンも山積みだった。むしろそのジカンはムゲンとさえ思っていた。ウソだった。だれもウソなんてついていなかったのに、自分だけが勝手にそのウソにだまされていた気分だった。シロタはそれにきづいていたし、きずついてもいた。
いいんだ、とシロタはつぶやく。
ベッドカバーのほつれた糸をひっぱると、たましいがぬけるみたいに、するするとぬけていく。
ゴウオンとともに空をかけぬけていく飛行機がまどわくの外に消えていった。
サマータイム、とシロタはくちずさむ。ジャズピアノがあたまのなかで鳴りひびく。
セミがジリッとないた、きがした。
きのせいだった。
とけてしまいそうな、なつのごごのことだ。
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じぶんの中の明文化できない法則性によってひらがなとカタカナと漢字で書き分けています。後半は法則守るのめんどくさくなってるからグチャグチャだけどね。
非生産的な1日だったな…。学生生活最後の夏やぞ…遊びてえ…(レポート…)
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